「旅する蝶」のように ある原発離散家族の物語

  岩真 千 著 

放射能雲に追われ、沖縄へ避難した身重の妻と幼な子。ひとり身となった夫は、2000kmの距離を往ったり来たり。原発事故への怒りと涙の "半難民生活"。「5年半に及ぶ別居生活でみえてくる避難をめぐる軋轢、いじめ、そして沖縄問題。自主避難の理不尽が胸に迫る…それが正しかったかどうかなんて誰にもわからない」(文芸評論家 木村朗子氏)、「見えないもの、見たくないものを、見ずにはいられなくする書物」(『週刊新潮』評論家 武田将明氏)

信州の路傍で(17.06)

零細出版人の遠吠え

06/23 いやー、驚いたなんてものじゃありません。いまどき、これほどのパワハラがあるなんて─。

「このハゲー!」「ちーがーうーだーろー、違うだろー!」「死ねばー。生きる価値がない…」

豊田真由子衆院議員なんて、これまで名前も知らなかったけれど、まるで「暴君」、何でこんなに偉そうに振る舞えるんでしょう? ニュースで聞いたこの女の罵声のどぎつさ、粗暴さ、品性のなさには、文字で読む以上の衝撃がありました。そこには「人格のかけら」も感じとることができません。
「逆風の都議会選挙」を控え、自民党は「離党」でお茶を濁すつもりのようですが、これはれっきとした暴力事件であり、パワハラ案件です。国会議員にしておくことすらできないはず。
でも、そんなことできるはずもありません。未公開株をめぐる金銭トラブル、不倫、暴言…と次々「不祥事」を起こしては世間を騒がせてきた「自民党当選2回組議員」問題もさることながら、目下、2つの「ハレンチ学園スキャンダル」を抱える首相以下政権や党の幹部が、疑惑にフタするために繰りだした数々のウソの辻褄合わせに汲々としている最中なのですから。
「驕る平家は久しからず」。ものごとにはやっぱり、どうにも押し止められない「末期症状」っていうのがあるのかも?

06/22 久しぶりにご登場のカゴイケさん、きのうは以前に「安倍晋三からです」と言って昭恵氏から預かった100万円を返しに、神保町の居酒屋とアベ邸を訪ねました。

「小学校の建設ができなくなり、国策捜査を受けたので、頂いた寄付を返そうと思った。返しに来ることは5日ほど前、昭恵氏にメールで伝えたが、返事はない」と。

そりゃそうでしょう。国会でも「渡した覚えがない」なんてシラを切った手前、いくら何でも受け取るわけにはゆきません。カゴイケさんは、無慈悲にも追い返されてしまいました。
「自分の身が持っていかれる前に、お返ししたいと思った」とのことですが、なかなか立派な覚悟だと思います。零細出版人としてはこのさい、「元小悪党カゴイケセンセ」に熱いエールを送りたいと思います。
19日夜、大阪地検特捜部の強制捜査が入ったとき、「何か叫ぶだろう」と思っていたカゴイケ夫人が、案の定、「アベさん、お父さんをこれ以上いじめないでー!」と叫んだ、あの言葉にも。
そもそも今回の大阪地検特捜の動きは、タイミングからしても、捜索先からしても、おかしいことだらけ。
ガサ入れにあたっての容疑も、小学校建設をめぐる補助金適正化法違反容疑と、大阪府が告訴していた幼稚園従業員などをめぐる補助金不正受給の詐欺容疑だけ。財務省近畿財務局が8億円からの値引きをしたとされる肝心の「国有地払い下げ疑惑」の方は、すっぽり抜け落ちています。
しかも、「近畿財務局の捜索をつぶし、国有地払い下げ捜査を止めた」上層部の力が働いたという見方(リテラ)があるのも、気になるところ─。

「関西ではいまも国有地問題の真相究明を求める声が強く、大阪地検特捜部の現場もそれに押されて、今回の強制捜査で、この背任容疑も加えて近畿財務局もいっしょにガサ入れしようという動きが出てきていた。直前まで準備をしていたようなんですが、地検の上層部が首を縦に振らなかったようです」(大阪地検担当記者)

06/21 くだんの「独演会」から一夜明け、さっそく「シャボン玉」はパチンパチンとはじけ始めます。
きのう文科省が「新たに見つかった」として発表した文書「10/21萩生田副長官ご発言概要」は、萩生田氏が「総理は『平成三十年四月開学』とおしりを切っていた。工期は二十四カ月でやる」と首相の意向を(ご)伝達された、と明かしています。
これはもう、「首相の威を借る官房副長官」が「怖じ気づいている」文科省を力づくで押しまくっていたことの動かぬ証拠と言えるのですが、当の萩生田氏はまたしてもこれを全面否定したうえ、こうまで書いて文科省を攻撃する始末─。

「不確かな情報を混在させて作った個人メモ」
「不正確なものが作成され、加えて、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむとともに、強い憤りを感じております」「いったい誰が何のために作った文章なのか?」
「私の名前が、難しい政策課題について、省内の調整を進めるために使われているとすれば、極めて遺憾」

しかも情けないことに、松野博一文科相と義家弘介文科副大臣が雁首揃えて、「副長官はじめ、省外の皆さんにご迷惑をおかけした」とこれに「謝罪した」のは、いったいどういうことなのでしょう?

「今後、何か指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たしてまいります」というアベ首相の「決意表明」(?)は、やっぱり「その場しのぎの口上」(「シャボン玉」)だったのですね?
付録として、毎度おなじみ菅義偉官房長官の木で鼻をくくったような発言も添えておきましょう─。

「萩生田官房副長官からは『文書のような発言はなかった』と報告を受けている…圧力が働いたり、行政がゆがめられたことは一切ない」

06/20 昨夕、急遽もたれたアベ首相記者会見。テレビ東京のアニメ以外は、TV各局どこもこれ。同じ「役者」が同じ顔して、早口でしゃべりまくっています。
「率直な反省」だの、「真摯な説明責任」だの、「丁寧に説明する努力」だの、およそこの男には似つかわしくないフレーズが、いかにも軽く浮遊しています。如何せん、「所詮は儚いシャボン玉」のようなものですから、じきにパチンとはじけます。
えっ、何ですって? 「政策とは関係のない議論ばかりに多くの審議時間が割かれた」ですって? 「印象操作のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう」ですって?
冗談言っちゃいけません。そんな議論の原因を作ったのは、あんた方「アベ一族」と「アベ一強政治」じゃないですか? しかも、ひたすらその疑惑の解明を妨げるために、あるものをないとするなど、見苦しいあがきを続けたんじゃないですか? 自分の非をすぐ他人になすりつけようとする「幼児的印象操作」は、そろそろ止めにしてはいかが?

で、視聴者が「もういい加減にしたら?」と思い始めた頃合いを見計らったわけでもないでしょうが、テレビ朝日とTBSはほどなくCMに入り、その後は別のニュースに。念のため他局も覗いてみると、NHK、日本テレビ、フジテレビは、まだ飽きがこないよう。
でも、しばらくしてまた覗くと、民放はすべて撤退、NHKの独壇場となっていました。そりゃそうですよねぇ、こんな「ウソ臭い独演会」をオビでダラダラ流していたのでは、どこかの独裁国みたいですもんね。いや待てよ、この国はもう、そんな地点に来ているのかもしれませんよ。

06/19 首相をめぐる政治スキャンダルに次々フタをし、会期末国会で「共謀罪」法案を委員会抜きのドタバタ採決…。驕り高ぶり、荒みきった「アベ1強政治」にも、ようやく綻びが目立つようになってきました。
17-18日に行われた共同通信社全国電話世論調査では、安倍内閣支持率は44.9%と、この1カ月で10.5%も急落、不支持は43.1%で、8.8%上昇したそうです。
そして、不支持の理由で最も多かったのが「首相が信頼できない」で、41.9%に上ったというのは、まったくもって象徴的。
で、けさの朝日新聞での長谷部恭男・早大教授と杉田敦・法大教授の対談は、とても興味深く読めました。そこで浮かび上がったキーワードが「マフィア化する政治」だというのには、心底共感─。

 「杉田 『1強』なのに余裕がない。これが現政権の特徴です。軽々に強硬手段に訴える。…森友学園や加計学園をめぐる疑惑と重ね合わせて考えると、政治のあり方が、一種マフィア的になっているのでは。身内や仲間内でかばい合い、外部には恫喝的に対応する。…
 長谷部 公が私によって占拠されている。濃密な人間関係で強く結ばれた集団が、官僚機構や一部マスコミも縄張りにおさめ、社会一般に対して説明責任を果たそうともしないで権力を行使するとき、公権力は私物化され、個人間の私的な絆をテコに政治が行われる。社会全体にとって何が利益かを丁寧に説明し、納得を得ることで権力は民主的な正当性を獲得しますが、現政権はそんなものは必要ない、反対するやつは切り捨てればいいと。まさにむき出しのマフィア政治です。」